コメッセージ No.60(2001年5月号)
明日お米を届けるお客さんもいるし、今夜中(30日)に書き上げなければならない。
自分で好きで書いているのに...作家の締め切りみたいになってしまった。で、あわてて白紙の前で...うーむ何を書こうか...何かないか?あっ!そうだ初物のいちごをこの前食べたっけ、まずこれから書こう。
昨年建てた越冬ハウスに父母が植えておいた70株ぐらいのいちごが見事に実を結んだのである。
少し水不足気味なのか小粒だが食べると実に甘くて美味しい。
こんなに早くに食べられるなんて、ハウスの効用もさることながら父母の日頃の丹精に感謝。
これから以降はちょっとした菜っぱ類は自給できそうだし、ふき、わらびなどの野草のたぐいも穫れるようになるので、食卓は賑やかになりそうである。
話は変わりますがこの時期子供達はそれぞれ進級、進学して環境の変化にも慣れやや落ち着きもでてくるころだろうか。
我が家の息子も中学1年生となったが、それに先立つ小学校の卒業式に妻と連れだって二人で出席させていただいた。
古い人間なのか二人して出席なんて...と思っていたが今はそれが当たり前という。世の中本当に変わったものだ。そのうち家族中で行くようになったりして....だけど運動会じゃあるまいしね。
で、その時のことなんだけれども卒業生みんながそれぞれ卒業証書を授与された後、父兄席の方を見て中学生になったら・・・をしたいと言う場面があって、わが息子は「野球部に入って頑張る」との決意表明、さらに「でも頑張りすぎて成績が下がらないようにしたい」とのことわりのおまけまでつけて....と、ここで居並ぶ父兄の間から失笑が漏れる。
でもなかなか印象深い立派?な決意表明ではあったと思う(そう思うのは無論私達だけかもしれないが)。
しかしこの様子を見ていて30数年前の自分の卒業のときはどうだったかなとつくづく考えてしまった。大勢の人前でこんなふうに自分の思いを言うことができただろうか。
第一、中学に入ったら部活があること、英語があることすら良くわかっていなかったのだから....。
いつのまにか成長している家庭外の子供の姿に接することができて、それだけでも卒業式にでて良かったと思った次第。
たしかコメッセージの新年号で息子のことを相変わらずボーっとしている..なんてこと書いたのだが、私の小学卒業時よりよっぽどしっかりしているではないか。そしてその子は今、毎日実に凛々しい純白のユニフォーム姿で練習にいそしんでいる。
親ぶっていつまでもあぁせい、こうせいと指示したり、指導したりは決して良い結果には結びつかないであろう。いつのまにか自分の道を自分で決めることのできる人になったのだから....。
そうした子の成長との表裏の関係が親の高齢化である。
私も47歳、まだまだ若いと思っていたが、五十路まであと3年....しかないのである。
先日、育苗ハウスの補修をしていて脚立の40センチぐらいの高さから降りたときに、左足首がギクリっとなってそのまま倒れ込みしばらく青空を眺めあおむけになっていた。
ひどい捻挫か骨折か、決しておおげさなことでなくそんなことも覚悟して、これから忙しくなるのにいったいどうしようかなんて頭の中は真っ白。
恐る恐る立ち上がってみたが歩くには大丈夫みたいで、まずほっとする。 ただ、どんどんとくるぶしあたりが腫れあがり、みるみる青紫色になってゆく。整形で診察してもらったが骨には異常がなさそうということで安心したが、それにしても40センチの高さで捻挫とは....家内にはもう歳なんだから気をつけなきゃと言われるしまつ。
本当に肉体的には着実に衰えてきているのだということを実感した出来事ではありました。
ところでここで「ゆきひかり」についてご案内をいたします。
12年産パンフレットにもありますように、特別栽培米低農薬ゆきひかりの在庫が4月下旬でなくなりましたので、これより以後は普通栽培のゆきひかりで供給いたしますことをどうかご了承ください。
栽培内容は除草剤の使用回数の違いだけで、あとは全く同じです。昨年購入した長沼の田んぼ2枚で収穫したものですが元の持ち主の管理の違いから、1枚は草がほとんどなく、もう1枚は今思い出してもぞっとしますが、足の踏み場もないぐらいに「みずあおい」という雑草が生えてきたのです。
この草がはびこるとコンバインでの収穫もできなくなることからやむなく2回、部分的に3回除草剤を使用したものです。
今年は土地の様子があらかたわかりましたので、こうしたことのないよう気をつけたいと思います。
またこれより秋口まで家を留守がちにいたしますが、ご注文の際のご不便をおかけいたしますことお許しください。
投稿者:taka-farm