コメッセージ No.70
実はこのニャンコ、昨年10月頃より我が家のまわりをうろつきはじめた野良猫なのです。
エサも与えず放っておけばそのうち居なくなるだろうと思っていたのですが、ところがどっこいなかなかしぶとくて(子供たちからはいくらかエサをもらっていたようですが)、カモの餌のパンくずをかすめとったり、納屋の中のネズミやスズメを捕って食べていたようで、いつまでたっても出ていく気配がありません。
それにしてもこのニャンコ、実にアピールがうまいというかそうして捉えた獲物をこそこそと食べないで、いかにも捕まえたぞというふうに、自分の横に置いて私に見せつけます。おお!こいつなかなかやるじゃないの.....とついつい評価を上げてしまうわけです。
そして11月に入って寒さが厳しくなってくると、夜は納屋の中で過ごすようになりますが、あちらこちらウンチだらけにされてはたまったものではありません。
それで試しに籾殻を納屋の隅に置いたところ、きちんとそこでトイレを済ますではありませんか。
う~む、こいつはその顔の不細工さに似合わずえらく賢いやつだなと感心....結局こうしたことで私の肩の上に鎮座という冒頭の様子となったわけです。
しかし、このニャンコには考えさせられます.....。最初から野良というには少々人慣れしていて、たぶん飼い猫だったのが捨てられたのかとは思いますが、本当にみったくない容貌を必死にカバーするように人にまとわりついて、その存在をアピールし続けたこと、はじめはエサもほとんど与えないのにくじけず辛抱し生存のため狩りまでしてそのうまさを示し、自分が役に立つんだということを知らしめたこと....。他に認められるには自分に不利な条件下にあってはとにかくたゆまぬ努力が必要だと教えてくれているようです。
でも猫に教えられるようでは私の大好きだった漫画、いなかっぺ大将の風大左衛門みたいですね。
これからはただのニャンコ(本当にニャンコと言う名前で呼んでいます)ではなく「ニャンコ先生」とでも呼びましょうかにゃ。
ところで話は変わりますが3月1日よりタカシマファームは個人事業から有限会社タカシマファームになります。
何が変わるの?、何かメリットはあるの?とよく聞かれますが、正直これがというようなことはないといっていいでしょう。 対外的信用、節税、雇用など今までとは多少変わる点もあろうかと思いますが、農業簿記を記帳し始めて20年、青色申告歴13年、売り上げもお米主体で規模の割に少ない当ファームにとってさほど経営上のメリットがあるとは思われないのです。 しかし少しずつですが事業の内容も変わってきていますし、時代も農業の法人経営をバックアップしつつあります。脆弱化が進む水田農業分野での生き残り、そして真に自立した経営となるためのひとつの道なんだろうなぁ....という漠然とした方向感覚とでもいいましょうか....う~むこれじゃやっぱりタカシマファームの前途は余計に多難!?か...。
まずは取締役が私一人、社員が家内一人のほんとにちっぽけな会社からのスタートですので、皆さん変わらないご愛顧をよろしくお願い致します。
さてまたまた話は変わって、2年前から当ファームの長沼農場の住宅に住んで新規就農を目指していたO氏夫妻がこのたび念願かなって新しく離農跡地を取得して、いよいよ独立することになりました。
彼が兵庫から北海道に渡って6年目、やっと自分の農場を持つという夢を現実のものとするための第一歩を踏み出すことができたわけです。これからも厳しい北の大地で大いなる夢を実現させようという彼のような若者がどんどんとやってきて挑戦してほしいところですが、それにはやはり彼が成功することが一番のPRになりますから、今後もできるだけ応援したいと思っています。
最後にちょっとお知らせなんですが、今話題の発芽玄米、それを簡単に作ることのできるマイコン電気発芽器を当ファームで用意いたしましたので、ご希望の方はお申し出くだされば無償でお貸し致します(貸し出し条件ありますのでお問い合わせください)。
投稿者:taka-farm