コメッセージ No.101
これは先月北海道に大被害をもたらした台風18号が来襲した際の、当ファームの様子ですが、実にこのコメッセージを書いている農場主の浩一(以下私と書きます) が生まれた昭和29年の洞爺丸台風以来50年ぶりの猛烈な風だったようです。
もちろん私自身は生まれて半年たらずで記憶以前のできごとではありますが、そ のときの様子を父母に聞いてみると柔らかい木の枝などは、強風にあおられて地面に へばりつくほどであったとのこと、そして台風が巻き上げた海水(潮水)が吹き付けたため、稲はむろんのこと、雑草までも塩害で葉っぱが白くなって枯れたようになっ てし まったとのこと・・・・とにかく甚大な被害だったようです。
ただ幸いにも今回の18号は雨はさほど降らなかったため、稲の倒伏がほとんどな かっ たことは救いとなりましたが、そのかわり強風にあおられて穂と穂がぶつかりあ うこ とによって起こる脱粒(お米の粒が地面に落ちること)がひどく、風の通り道 だった ようなところはまるでわざわざばらまいたようになって落ちています。
当ファームように面積が20haもあれば仮に10kg/10a程度落ちても全部で2,000kg というとんでもない大きな数字となりますので、ほんとに収穫間際になっての被害だけに、心理的なショックというものはけっこう大きくなります。
昔の人が「青田褒めるな、穫ってみるまでわからない」とは良く言ったものでまさにその言葉どおり稲刈りの始まる4日前の大嵐ではありました。
それでもどうにか9月28日にはとりあえず今年の稲刈りを無事終了できてほっとしたところでもありますが、昨年、稲刈りが本格化したのがなんと10月6日からで あった ことを考えると昨夏の冷害と今年の台風害、当ファームに関する限り昨年の冷害 の被 害の方がとてつもなく大きかったといえるでしょう。
それと今夏の猛暑で精米施設中で孵化したニカメイガ(稲の害虫)の幼虫がお 米の 中に混入した例が2件ほどあり、ご迷惑をおかけしたお客様がいたことをこの紙 面を 借りてお詫びしたいと思います。
一般のお米屋さんでは害虫対策として機械の中に揮発性の殺虫剤を設置したりしているようですが、田んぼで極力農薬を使わないようにしておきながら、皆様の手にわたる直前にそういうものを使用するのはちょっと問題だと思いますので、敢えて使 用し ておりません。
精米のおりに目で虫や異物、ぬかの固まりなどが入ってないか確認はしておりますが、上記のように見逃すこともありえますから、もしそうした品が届いた際はご連絡ください。
このようにいろいろなことがありながらも、9月の末からは新米の供給が始められたことをとても嬉しく思うものですが、さて今年の米は皆様の期待にはたして添えるかどうかやはり心配になります・・・・農家殺すに刃物はいりませ ん・・・・「お宅の米はマズイ」の一言ですみますから・・・・。
最後にPR・・・ハロウィン用のオレンジ色のかぼちゃあります。 中をくりぬいて目、鼻、口をいろいろな形に切り取り、夜ろうそくを灯せばとて も風 情がでます・・・・1個¥200~¥500で販売いたしますのでお求めの方はお申し出ください。
投稿者:taka-farm