コメッセージ 107号
・・・・・3月17日早朝6時より融雪促進を兼ねて長沼の田んぼで土壌改良材の散布をしていたら、散布機がどんどん近づいていっ てもどこかへ逃げようともしないでじっとしている。
そうこうしてるうちとうとう5、6mぐらいのところへさしかかった頃、ひょいと身 をひるがえして太い尾っぽ引きずるようにして駆けだした。
キタキツネである。
この頃のキツネは実に堂々としていて、人を見ても、うなりをあげる機械が近づいて もさっぱり逃げようとはしない。 彼らはすっかり人間が自分たちに危害を加えない(加えられない)ことを知ってい て、実にのんびりとしたものだ。
凍てつく冬の間何を餌にしているのか、たぶんおなかはいつも空いているのだろうけ れどもふかふかの冬毛は本当に暖かそうである。
だけどこうしてたまたま雪原で「コンにちわ」したのがキタキツネだったから良かったけれど、アライグマだったらたいへんですよ。
その場で襲われるなんてことはないけれど、夏に農作物なんかができあがるときには キツネなんか問題にならないくらいにヤツらは荒しまくりますからね。
ここはひとつキツネ君達に頑張って”なわばり”としてしっかり居着いてもらわなくては。
ところで先日初めて、札幌コンサートホール"キタラ"に行ってきました。
とにもかくにも自分の米に「田園交響楽」なんて名前をつけておきながらこれでいいんだろうかと反省しつつ一度前から行きたいと思っていたのに、ついずるずると時が経ってしまいました。
当日は尾高氏の指揮による札響の演奏で、演目はフィンランドの作曲家シベリウスの 交響曲第1番ホ短調作品39、バイオリン協奏曲ニ短調作品47などでしたが、私は実は シベリウスはほとんど知らない・・・・・というよりクラシックをはじめとする音楽 にはこれといって造詣が深いといったこともなく、ただ行った時の演目がシベリウス だった・・・・だけのことだったのですが・・・・・実に良かった。
キタラの素晴らしい音響と札響の演奏レベルの高さは想像以上(尾高さん、札響のみなさんごめんなさい・・・わからないなりにとってもいいんじゃないのと思ったもの ですから)のものでした。
これからは少なくとも年に1、2回は演奏を聴きに、キタラへ足を向けたく思います。
最後にアンコールでシベリウスで唯一私の知っていた交響詩、「フィンランディア」 の演奏があって、心の高揚と、非日常のひとときに遊んだ満足感を胸に帰宅できました。
こんなふうに、芸術に触れることは冬の間にちょっとしたインスピレーション(なにげないヒラメキみたいなこと)の引き金に手をかけられるような"場"を作っておくためには、とってもいい手だてだと思う・・・・・田や畑で汗だくになりながら、 ふっ・・・と感じることとは、ちょっと違った感覚の"場"ですから。
それから、先月下旬より10kgの米袋を新しいものに変えました。
新しく版を作らなくてはならないのでそれなりにコストもかかりましたが、以前のも のは同じカラーでも単色の配色で微妙な色合いが全く出ていなかったのです。
今度の袋は色を重ねて当ファームのマスコット「シンフォ君」も、そして彼に抱かれ た畑などもオリジナルなものと同じ色調になりました。
裏には新たに玄米、分づき米のことも載せて、より"こだわり"のある方に対応してい ます。
まだまだ完全とはいきませんが少しは自分の"感性"に近づいたかな?と思えます。
どうぞ皆様、平成8年誕生して今年10年目の「田園交響楽」、新しい袋でこれからも 頑張りますので今まで以上のご愛顧を宜しくお願いいたします。
投稿者:taka-farm