コメッセージ331号 2023年12月号
えっ...ええ”ーっ....えええ‶ーーっ.....コロナだって!!....先月通っていた病院で数日前より少々熱っぽい旨伝えたところすぐに検査をしてくれたのですが、結果を言われてガックリ。
2020年世界中にコロナが蔓延し世界も終わりかと思えるほどだったのが、いまではかなり落ち着き日本でも感染症で5類になっていわゆる風邪のような扱いになりました。
それゆえ私も気が緩んだわけでもないですが、2020年大騒ぎになる前より今まで風邪もひかず、熱も出ることなくまる4年以上極めていい状態で来られたこと、それから罹患の1ヶ月あまり前に7回目のコロナワクチンとインフルエンザの同時予防接種を受けていたこと、人混みと言われるような所に赴いたことも全くなかったことと合わせると本当に晴天の霹靂でした。
ちゃんと予防接種を受けていた旨を医師に伝えても、「ワクチンも完全なもんじゃないからね....」という実にあっけらかんとした答えで、それ以上私も何も言えませんでした。
幸い数日で熱も下がり特別にコロナだけの治療をすることなく、また後遺症らしきものもなくこの一年の締めくくりの月を迎えられたこと半端なく嬉しく思われます。
今年は年初から大きな手術を受けるという試練から始まったこともあってなおさらその感を強くしているのですが、間もなく齢70を迎え予備軍も過ぎて高齢者そのものになりそろそろマジに人生の終末を意識した終活も考える時が来たんだなと思います。
私の場合、終活を考える際は事業と家のこととは別に考えなければなりませんが、その事業も法人事業であって、すでに経営移譲も済んで息子が社長となっていることから私個人所有の農地などの資産を会社と息子にどういった形で引き継いでもらうか、さらに家内や他に嫁いだ娘達もいて当然彼女らにも納得のいくものでなければなりません。
家と事業は別とはいってもちっぽけな家族経営でしかも大きな部分を農地という不動産が占めているわけで、現金や預金などのように簡単に分けられないだけに難しさがあるのです。
そして当地北広島は日ハムのエスコンフィールド開業に伴って今後JR新駅設置、駅前再開発、医療関連大学の転入など一連の大型プロジェクトが目白押しとなっていて、農地評価も本来の実勢に合った適正なもので農業が続けられる相続がちゃんとなされるか.....私が心配してもどうしようもないことでしょうが、いろんな不確実な要素が絡んできています。
そんな中、先日アメリカのボス(鹿児島出身の日系Ⅰ世)の喪中の案内が実弟Nさんから届き,
43年前の若かりし頃、カリフォルニアでの半年近い農場実習生活に思いを馳せました。
満州では終戦を知らぬまま逃亡生活し9年後帰国、それから単身渡米、移民の艱難辛苦を乗り越え自身の切花の農場を一代で築いた98年の生涯....引退後は穏やかに過ごされたようです。
会社経営で事業承継が最も難しいとは言われますが、類い希な精神、肉体共に強靱なものを持ち合わせたボスであっても子息への委譲は難しいものだと当時、青二才だった私に半ば自嘲気味にそしてどこか寂しげに話をしてくれた柔和な表情が脳裏に浮かび上がってきます。 私にとっての『ビッグボス』は若き日に”自立” を身を持って教えてくれた遠く彼の地で眠るボスで、どうぞ安らかにお眠りくださいとここに静かに合掌、お祈りしたく思います。
投稿者:高嶋浩一