コメッセージ No.65(2001年10月号)
お医者さんも私のことは良く知っていて(昭和59年、足の指をつぶした時に入院して以来打ち身、捻挫.....なんかで通っている)「今は仕事が忙しくてギブスなんかしてられないよね、ちょっと装具をあてて様子をみましょう」ってな具合で、現在プラスチックの装具をあててのかばいながらの生活、仕事をしているといった状況です。
今年、春には40cmぐらいの高さから降りたはずみで足首を捻挫するし、秋には骨折と何か体にまつわるトラブルが多発している。いま考えてみても、これらのけがはやっぱり忙しさのあまりゆとりをなくしていることの現れのような気がする。ちょっと下を確かめて降りれば....ドアをもう少しゆっくり閉めれば....こんなことにはならないのに。
しかしあのとき「ああすれば...」というのは事故が起こってからの結果論で、決して救われることはないのだけれども、それにしても体力と運動能力の低下は自分の知らず知らずのうちに進行しているのだろう....ということを自覚させられた出来事ではありました。
話は変わりますが、先月はアメリカではとんでもないテロが起きましたよね。何とはなしにテレビを見ているとでっかいビルが燃えている。あれっ火事か?と思うまもなく右から飛行機が飛んできて、通過するかと思いきや消えてしまった。家内と二人で「これ映画でないよな、今、飛行機飛んできてどこ行っちゃったんだ?」劇場にいるような感覚で現実のしかもあの衝突の一瞬にどれだけの命が失われたことかわからないような大惨事をまさにリアルタイムで見てしまった。
ビルの倒壊も起き事件の詳細が報道されるにつれ被害の深刻さもわかってきましたが、そのときかつての日本の神風特攻隊のことが思い浮かんできました。体当たりした目標も違えば民間人の巻き添えのあるなしも違いますが、ただ時代を超えて国家、思想宗教、人種などに翻弄される人間の姿は変わらない。人は賢いのか愚かなのか....何とも不可思議な存在ではあります。でもテロだけは絶対許されるものではないですね。
そんなアメリカのテロ事件に釘付けになっているあいだに、日本でも大問題が起こっていました。狂牛病が発生したというニュースです。牛の伝染病で脳が冒され足腰が立たなくなってしまうようですが人や他の動物には感染するのかしないのか、わからないことがまだ多く風評被害が心配されました。
それでやっぱりというか最近、牛肉の消費が減って大幅に価格が下がっているようで、牛の安全検査、出荷及び流通規制なども含めて生産農家にとっては極めて厳しい状況となってきました。
ここで本来であれば農水、厚生など関係当局の迅速かつ適切な対応があってしかるべきだったのに、あまりのデタラメ(敢えてそう言わせていただきます)さには開いた口がふさがりません。
日本は安全だと慢心してたかどうか、原因となる肉骨粉は実質野放し状態、食べさせていた生産農家も発表の度に増加し広域化する....さらにあげくのはては問題のある牛の検査も陽性反応の出にくい部分を敢えて抽出して検査して問題なしと報告していたという。自分たちの責任回避、自己保身に汲々としている姿は本当に見られたものじゃない!
先の外務省の公金(税金)も自分の金も区別のつかない極めてお粗末な官僚といい、不祥事続きの警察といい、日本の行政、治安の中枢を担っているハズの人たちのいいかげんさには、もういささかうんざりです。
昔、たしか日本が国の基盤、体制がしっかりしているのは三流の政治をカバーする世界一優秀な官僚の存在があるからだと言われていたと思うが、もうすっかり過去の話になってしまった....?テロといい狂牛病といい、いつなんどき自分の身にふりかかってくるかわからないけれども、これらは自分で注意しようにもどうしようもないだけに、責任ある当局の人にはキチッとエリをただしてやってもらいたいものです。
しかしエイズとか狂牛病とか、なしてこんなわけのわからん病気が出てくるのだろう。国際化によって地方の風土病が全地球規模で広がった?....だけではなく、たとえば狂牛病であれば本来牛が口にすることのない動物性たんぱくを人間の都合で与えてしまったからではないのか....すなわち自然に反することを人間が行ってきた結果ではないのか。人間はやっぱり愚かなのかな...。 あぁもう午前2時だ、こんなこと(コメッセージの原稿書き)やってられない!まだ稲刈り、あと4日はかかるだろうな、もう寝よう。
投稿者:taka-farm