コメッセージ No.73
以後の生育も今のところ順調で豊作への期待もふくらんできます。
田植え直後の苗が田ですみやかに活着(元気な状態で根付くこと)するか否かはおよそ100日後の収穫に大きく影響しますので、本当に6月初めの天気は気になります。
ところでアイガモ君たちの話ですが、当初5月30日入荷予定であったヒナは孵化場の都合で1週間遅れて6月6日に150羽やってくることになりました。
昨年までは180アールほどでしたが今年は需要の増加から田一枚を新たに増やすことにして、約250アールの田圃をアイガモ農法で行うつもりです。それで当然カモ君たちの数も足りないので100から150に増やしたわけです。
7年前50アールからのおっかなびっくりスタートではあったわけですが、購入していただくお客様の増加と軌を一にして今年5倍の栽培面積にまで増えたことになるわけです。
それだけ今は食の問題、安全、健康の問題等で消費者の方々の意識の高まりがあるということでしょうか。
それにしてもこうした社会背景があるにもかかわらず昨年来より「偽り表示」がボロボロと出てきました。
いやこうした意識の高まりがあったからこそ、出るべくして出てきたとも言えるかもしれません。
輸入品を高級国産品とする、あるいは普通の国内産を超一流のブランド品にしたてるなど極めて悪質なものが多く、一種の詐欺商法じゃないですか....。
そしてわが農家組織の砦でもあった全農系の会社や農協までもが、偽り表示に手を染めていたということが発覚するに至り、何ともはややりきれない思いを覚えたものです。
なぜ無いものは....「ない」....と言われなかったか?.....
安定供給を最優先することからくる脅迫観念、すなわちもし供給が途中で切れて実需者に多大な迷惑がかかった場合、以後のつながりが途切れてしまうのじゃないかという心配があるのです。
私の場合もとりわけこだわりの強いお客様に対して、「アイガモ農法米」やら「ゆきひかり」が品切れになったらどうしようといった小さいながらも同じ悩みを抱えているわけです。
実際に品切れになったことも過去にはありましたが、購入申し込みの際に事情を説明し、他の品目のものでの代用、あるいは同じような栽培方法で作っている仲間からいくらかわけてもらっての供給と、どうにかこうにかしのいできました。
ここで思うことはやはり中身をだれがどのようにして作ったのかということを明らかにして、偽りのない本物を作り続けてゆくこと.....が大切でこれが私たちのようなちっぽけな農場が生き残ってゆく確実な道だろうということです。
日本では昔からまじめな仕事、商売が尊ばれ信用第一でやってきたはずです。そしてどちらかというと律儀できまじめな日本人の特性もそうして育まれ、培われてきたのではないか.......
日本人の本来のまじめさがどんどんと消えてゆく..... そして何が善で何が悪なのかの判断力も萎えてきてしまった。
話は変わって農村景観のことなのですが、これが最近は「癒し」(いやし)と言う言葉でくくられる価値観の中の大きなパートを占めるにいたっています。
それと相まって休閑地に緑肥作物を栽培するときには「景観作物」を導入しようということがずいぶんと言われるようになってきました。
昔で言えばレンゲが代表格でしょうが、現在ではマリーゴールド、ひまわりなどもあり畑一面に絨毯を敷き詰めたように咲いたときには、それはとってもきれいです。
当ファームでも今年はひまわりをまいてみました。花の時期はおそらく7月末から 8月初め頃と思いますので、是非見に来てください。
あぁ、そうそう勿論アイガモ君たちの田んぼでの働きっぷりもどうぞ....。
それと今月一ヶ月はまるまるワールドカップサッカー三昧ですね。わがニッポンはいかなる成績を残せるのか、子供たちと家庭内トトカルチョでもやってもうひとつの楽しみ方でTV観戦でもしましょうか。
投稿者:taka-farm