コメッセージ No.100
実は首都ソウル近郊の義城新屯農協の専務、全さんを団長とする組合員、すなわち農家の皆さんが視察に訪れたのです。7月に十勝方面へ研修行ったことを先月のコメッセージに記しましたが、今回は逆の立場で、受け入れ側になった次第です。年齢層は50~70代ぐらいで女性の方も多く参加しておられました。
もちろん言葉がお互いわからないものですから、通訳の方を介しての話になるのですが、やはり田を前にするとお互い農家同士、自然と稲の品種、反収、施用肥料、農薬、作業手順、収入などの話がでてきます。また韓国では近年アイガモ農法がかなり普及してきており、お米での循環農業、安心、安全などの高付加価値化を考えるのは何も日本だけのことではありません。身土不二(しんどふじ)という言葉はそもそも韓国が出どころと聞いていますし、両国とも小さな国土、少ない農地、そのわりには人口が多い点、そしてお米を主食としており、工業製品の生産、輸出で成り立つ貿易立国である点、農業分野では農協が重要な役割を担っている点など共通している部分がいっぱいあります。私のところが視察場所に選ばれた理由のひとつに独自のブランド「田園交響楽」での販売がありますが、食のグローバリゼーション(国際化)の中で地域の稲作の生き残りをかけて農家(生産者)の意識啓発を図りたいとの思いがあったようです。こうして直に韓国農民の方と接して、あぁ、こういう人たちが韓国農業を担っているんだ、そして国力の大きな下支えになっていることを実感できました。最後に後継者の話題の中で60歳で定年を迎えて後を譲りたい、それが息子や娘であればよりいいけれども、もしダメだったら第三者に賃貸するか譲渡して、楽?して暮らしたいと言ったら、それを聞いていた女性の方々がみんな拍手をしてくれました。やっぱり韓国農業もかあちゃんパワー、その労力とがんばりで持っているんだなぁというのがこのことから伝わってきますよね。
このように両国の農業のおかれている環境にはあまりにも似通ったところがあり、この頃は韓国料理や焼酎、そして「冬のソナタ」の大ブームなどもあり、より身近にこの国を感じているわけですが、今後の両国の「農」のたどる道にもし格段の違いができるとすれば、それはそれぞれの国民の農へ向ける視線、政策の違い、すなわち人為のなせる結果といえるでしょう。興味深く隣国、韓国農業の有り様に注目していきたいものです。
話は替わって暑い夏に熱いスポーツイベント・・・・アテネオリンピックと甲子園の駒大苫小牧高校、いやぁ~良かったですよねぇ。欲を言えばサッカーと野球、バレーボールがもうちょっといってくれたら良かったけれども・・・・まっ、きりがないですよね。苫小牧の優勝の試合はとうとう仕事を休み、家族でテレビ観戦してしまいました。天気も良くやりたい仕事はありましたが、一生に一度はないだろうと思っていたことだけに、まぁよかべ・・・・そして、それが勝って日本一になって終わったもんだから気持ちのいいったらないっしょ!試合終了後、田に出ての一仕事、鼻歌に「♪雲は湧き光あふれて♪・・・・」を連発。親の私ですらこうなのですから、今春、高校に入り毎日、土日もなく野球部で練習に明け暮れている息子にはどんなふうに「心」に打ち響いたことか?・・・・えっ!なんだって、厳しい練習もマネージャーにかわいい女の子がいるからだってか?・・・・・う~む、まぁ、それもよかよか。
ところで今号でとうとう記念すべき100号となりました。
次の200号までがんばれるかどうか、これもまたひとつどうか応援をたのみます。
投稿者:taka-farm