コメッセージ 133号 2007年06月号
テレビのニュースで昨年初めて一般家庭ではお米代での支出よりもパン(菓子パンも含む?) 類の支出の方が上まわったというようなことが言われています。
とうとう来るべき時が来たという感覚でそのニュースを聞いていたのですが、今後は雪崩をうってさらに米離れが進むのだろうと思うところです。
私の子供たち(10代後半)でさえ、敢えて言うならば米の生産、販売が経営の柱である私のような農家の子弟でさえわりと頻繁に"パン食を楽しんでいる"のですが、もっと小さい子供達のいる一般の都市家庭ではそうしたことがごく当たり前の日常としてあることは容易に想像がつきます。
こうした傾向がこれから以降、各家庭で世代が代わる度にさらに強まり、日本全体では加速度的に、それこそ激変しそうです。
あるとき気づいてみるとパンやらパスタ、それからラーメン?などそれこそ麦粉に由来する主食?が9割、お米は1割・・・・ということが決してあり得ないことではないのです。
ごはんは主食という地位はおろか何か特別なときに出来合のものを購入するとか和食レストランに出向くとかそんなふうな添え物の扱いで米の消費は激減していることでしょう。
こうした実勢の中での日本伝統の食、あるいは地域の食・・・・を見直し再評価しようという"食育"についてはその見直す対象となる"食の形"そのものが極近未来、今の私たちの考えるものとは大きく変わっているのではないでしょうか。
そんな疑念を抱きつつも、今年もまた田植え体験学習で札幌の小学校の子供達130名を受け入れました。
天気に恵まれてだまっていても汗ばむくらいに暑くて、子供達にとってはちょっとした泥遊び的なひとときでもあったと思いますが、この体験がどれくらい彼らの心の中に"お米"というものを印象づけられたのか?
お米というものは泥くさくて手足が汚くなるもの・・・・腰の痛いもの・・・・これといって良いイメージに結びつくものはないのですが「最初は田んぼに入るのイヤだったけど時間がたってきたら楽しくなってきたさ」と言ってくれた男の子の言葉にとっても救われたような気がします。
これから7月と9月か10月に2度来ることになっているのですが彼らと本来身近にあるはずのお米をこの機会にさらにその心の距離を近づけられるようにできればと思います。
ところで40何年ぶりかの快挙だとかでテレビのニュースで放送していましたが20歳の日本人女性が見事ミスユニバース世界一に輝いたそうです。
並み居るエントリーした彼女たちの姿態に思わずうっとり(デレデレです)・・・私にはとても誰がどうのなんてとても採点しようがないほど差がないのですが、ただ一様に足がスラーッと長くて細身ですよね。
もちろんみんなダンスやスポーツ等で鍛えてただ細いわけではなく本当にナイスバディってやつです。
現代の美の基準が如実に示されているわけであの体型は昔からの西洋の食生活で創られた欧米人型のものだと思うのですが、東洋系の日本人も、韓国人も正にその型にピッタリはまっています。
当然彼女たちは親からの遺伝的素質もさることながら幼少時から海外生活の経験も豊富でしょうから欧米の食生活となんら変わらない暮らしぶりだったかも知れません。
結果、間接的にも欧米食+ダイエットが「美」の元として我が国民には受け入れられるわけです。
で、JAなど各農業団体のように日本の"主食"「米」を守ろう・・・というスローガンでいつまでも市民、消費者に訴えかける方法はちょっと時代に合っていないかも。
投稿者:taka-farm