コメッセージ 137号 2007年 10月号
っというコンバインのエンジン音が近づいてあっという間に私の前を過ぎていきます。
いつもは私がコンバインに乗って家内の友季子がダンプトラックを運転して籾を運ぶという仕事のやりかたなのですが、今年は私が籾の運び役でコンバインの運転は大学生になって長い夏休み中の息子の役目になったという次第。
畦道に立って息子のコンバインの運転の様子を眺めつつ、気持ちの上でも肉体的疲労の上でも"楽"になったことを実感しつつ「あ~ついにこの時が来たのか」とある種の感慨が湧いてきます。
今までは稲刈りをしながら途中で乾燥機の様子を見に行かなくてはならず、度々中断しては籾の水分を調べたり、乾燥終了した籾の排出の段取りをしたりと本当に忙しい思いをしたものですが、私が運び役になれば運搬の度に乾燥機のチェックができます。
お米の品質、そしてなにより食味を左右する人為的な最後の要素が籾の乾燥作業であることを考えると少しでも余裕のある仕事ができるということがどれほど大事か・・・・ 遠ざかる息子の姿に重ねてそんなことにも思い至っていると・・・・・あれ!なんだ?止まってしまったじゃないの。
今時のコンバインは人の頭や手では制御不能なほど性能が上がって全てコンピューター制御で自動化されています。
ま、運転を教えてまだ4~5時間!!ではちょっとしたスキがトラブル発生になってしまうのはもっともなことでコンピューターの限界を人間がカバーしなくてはならないのですが、それは長年の経験であり、それに裏打ちされた鋭敏な感覚でもあります。 もちろんそれらを求めるのは運転を覚えたてで半ばおもしろさで乗っている息子には酷でもありますから、内心機械の止まっている時間を気にしつつも穏やかな口調で「おーい、どうしたんだ」と声をかけトラブルへの対処の方法を教え、いっしょに解決するための作業をします。
で、その日の仕事を終え「明日、あさっても頼むぞ」というと「何言ってんだよ、俺あさってから大学始まるからダメ」だってさ、ありゃりゃ、こりゃあかん。
たった2日間の"楽ちん"ではありました。
ところでこれをしたためている今、日本ハムファイターズのパ.リーグ連覇が決まりました。
駒苫の時も書いたと思いますが、初優勝よりも連覇のほうがたいへんと言われる中で日ハムまでがV2達成ですよ。
小笠原、新庄が抜けさしたる補強がなされなかった今年の優勝は絶対無理と思っていただけにまさに「シンジラレナ~イ」状態です。
この強さはなんなんだろうと思うに、選手それぞれが小粒でもそれぞれの役割をきちっと担って最後はヒルマン監督以下、団結(心のまとまり)があったから・・・・・野球はやっぱりチームプレー(組織力)ということでしょう。
直売所はやっと建物ができあがってきましたが最終引き渡しがいつになるのかまだわかりません。(10月1日現在)
稲刈りが終わりしだいすぐにでも開店の準備にかかるつもりですが、さて、はこもの(ハード)はできたけれど、じゃ、運営はどうするの・・・・・?
うちの家内やら農業者仲間などいろいろ相談、話し合いはしたもののこれからの時期、米と越冬野菜以外にめぼしい農産物があるわけでもなく、それゆえお店のスタッフについてもどうしても置く必要性がないわけで、とりあえず新米を柱に「農家直営のお米やさん」的スタイルで今冬、主に私が店番をすることになりそうです。
開店日、営業日、時間など決まり次第皆様にはお知らせいたしますので宜しく。
当ファームの直営店、決して人まかせにして"楽"をしようなんてことにはならないし、きちっとした組織力で運営できるお店にしなくてはなりませんね。
投稿者:taka-farm