コメッセージ 147号 2008年 08月号
8月からガソリンやら軽油、灯油などの燃料がまたまた値上げされると、TVのニュースで言っています。
先月末に給油したガソリンが178円/Lですから190円近くになりそうです。
たしか2年ぐらい前は80円台ではなかったかと思うのだけれども正に異常な状況です。
この値上がりの原因はいろいろ言われてはいますが何といっても一番なのは世界中で有り余っている?投資家の金が投機目的で原油市場に流れているらしいということです。
原油市場・・・・原油に限らず為替や株式、穀物などの食糧についても私が社会、経済の勉強で習ったのは需要と供給のバランスで市場価格が決定されるというのが大前提で、それが健全な資本主義、自由主義経済の根本理念であるはずなのだが・・・・・は巨大化し複雑化し、ごく一部の超巨大機関投資家によるスーパーコンピュータを利用した強力でしかも超高速な情報収集能力と解析力で瞬時に売り買いをして利ざやを稼ぐ場と化したようです。
もはや一個人の純粋な資産造成のための投資のできる市場といった意味合いは無くなってしまったし、前述のごとくグローバル化によって人知ではコントロール不能な庶民いじめのバケモノになってしまった。
経済・・・・語源の経世済民(けいせいさいみん)は世を治め民を救うの意味がありますが現代にあっては世界市場というのはその存在意義の枢要な部分を担うことはもはや期待できないでしょう。
極めて機械的に世界中の "あぶく銭" をスーパーコンピュータで動かす様には"人間性"なんて入り込むスキなんてあるはずもありません。
かくして地球上の圧倒的多数の人の財がほんのひとつまみの情報を自由に操り手に入れることのできる者のもとへどんどんと流れ込む仕組みができちゃった・・・・。
我が日本国の国富(国民の知と労働の結晶)が日々どんどんと外国に流出しているのですね。
ところで直売所 "ふらり" が5月にオープンして3ヶ月経過しました。
お店の運営というのはなるほどたいへんなことだということを再認識しています。
とうとう家内も私の"なんとかなるべ"スタイルにあきれ返ってしまったか、見るに見かねて仕入れとか事務処理の相当部分を担ってくれるようになりました。
これからの季節、いよいよ多種多様な農産物が並びますのでさらに皆様におつかいいただければありがたく思います。
一方、夏本番を迎えて稲の作柄はまずまずで平年作かもしくはそれ以上の収穫が望めそうな田んぼの様子になってきました。
カモ君達もキツネ侵入事件などがあったにもかかわらずけっこう生存率が高く、170羽近くはいそうです。
例年通りカモ肉の予約を承りますのでご希望の方はお申し出ください。
それと19年産のアイガモ農法米が先月で品切れとなってしまいました。
これは昨年の収穫量が少なかったためで、今年はいまのところ大丈夫そうですから通年供給できるよう努めたいと思います。
WTOの交渉が決裂した・・・・ とか、北京オリンピックの話題・・・・とか世界の動きをアイガモ農法の田んぼでヒエの草取りをしながらラジオで聞くことができます。
暑さのなか汗を垂らしつつのきつい仕事ですが、一方では目の前の稲の成長を確認しながらほどなく来るであろう収穫の喜びを感じることのできる仕事でもあります。
政治や経済の行方がどっちへ行くのか?ということより田の中に立つと一本のヒエを抜くことの方が意義があるように感じてしまいますが、健康な自分と家族があることに感謝の気持ちが湧いてきます。
投稿者:taka-farm