コメッセージ 196号 2012年 09月号
地球温暖化の影響と言ってかたづけられるような生半可なことではなく、そんなレベルをはるかに通り越してしまったような、そんな感じです。
お盆を過ぎたら朝晩めっきり涼しくなって秋風が吹いてくるなんていう、北海道では昔から言われていたことがもはや通用しなくなったようで、北海道らしからぬ蒸し暑さが続き私も少々バテ気味で9月に突入してしまいました。
稲の方はこの暑さでどんどん成長が早まり今月初めに稲刈りも可能な様子ですし、へたをすると10月に入るか入らないかのうちに稲刈りが終わるかもしれません
ただ心配とするところは、この尋常ではない暑さがお米の形質、すなわち等級や美味しさ(食味)に何らかの悪影響を与えなければいいなと思うのですが、なにせ穫って検査を受けてみるまで、そして食べてみるまでわからないというのが大方の本音じゃないでしょうか。
私どものお米を買っていただいている十数年来のお客様のなかに「タカシマさんのお米で今までハズレ(おいしくない)たことなんてなかった」なんて言ってくださる方もいて嬉しい限りですが、今年も天候はどうあれハズレないようにと願うのみです。
ところで私の家族に一足早く嬉しい収穫がありました。
東京に住む長女N子に元気な男の子が誕生したのです。 他家へ嫁いだとはいえ私の家族には変わりませんし、私にとっては初孫ということになります。
私も58歳にして正真正銘のおじいちゃんということですが、なんだかんだと人生の苦楽や浮き沈みを味わいつつ子供を育てて、そしてその子がまた子供を生む......なにかじわ~っと"幸せ"を感じることができました。
娘は東京で出産したのと、こちらはこちらで直売所の運営、野菜類の収穫、稲刈りの段取りと休む間もないわけで、私も家内もまだ孫には会っていませんが携帯メールという便利なツールがありますから、孫の撮りたて写真を何枚も見ることができました。
仕事が一段落つく11月にでも会いに行こうと思いますが、それまでこちらで収穫したお米を初めとする北海道の秋の味覚をたっぷりと送りましょう。
こんな風にして孫ができたこと自体はとっても嬉しいことですが、この子らが育っていく近未来の日本は、地域はどんな姿となっているでしょう。
相も変わらず経済第一、くらし第二...東京第一、地方第二...官第一、民第二...大企業第一、中小企業第二でしょうか。 福祉、医療、教育など消費税の値上げで一定の水準を維持できるのでしょうか。
活力ある若い人々の仕事はあるのでしょうか。
国民の大多数が反対する原発に代わるエネルギーをどう生み出していくのでしょうか。
劇的に少なくなった農漁業家でどうやって食べ物の生産を維持していくのでしょうか。
同じく劇的に減った商店でどうやって町の賑わいを取り戻すのでしょうか。
人口が減っていくなかでどうやって子供を増やしていくのでしょうか。
国債乱発の付けをどうやって返していくのでしょうか。
国政の迷走には目を覆いたく、耳を塞ぎたくもなりますが、人が生きてゆく上で決してハズレのない国、そんな日本にしていかなくてはなりません。
投稿者:taka-farm