コメッセージ 218号 2014年 07月号
また今日も雨だ.....。
6月に入り2週間近く雨の降る日が続き、連続降雨の新記録とか.....先月まではひどい干ばつで雨が欲しいと言っていたのにですよ、とにかく近年本当に天候の極端なことが顕著になってきたように思われます。
実は先月中旬に千歳川遊水池の工事現場から出る大量の泥炭土のうち、開発局より700立方メートルほどわけてもらうことになり、うちの空いている畑に搬入することになっていたのですが、6月の初めまではまるでコンクリートみたいに固かったのに曇天、雨模様の天気で地盤がすっかり軟弱になってしまいました。
うちの農場は千歳川流域の低地、重粘土地帯で水田はかろうじてできるものの、畑はその水はけの悪さや細かく砕けないことから畑作、とくに野菜なんかはできるような土ではありません。
小さな野菜専用のハウスや住宅まわりのわずかな土地でこれまでトマト、きゅうり、スイートコーン、かぼちゃ、いも、えだまめ、きゃべつ、だいこんその他諸々作って直売してきましたがひとたび雨が降ると3,4日入れなくなるし種の発芽が不揃いになったり、土の中になるじゃがいもやだいこんはその不格好ゆえに売りものにするのがたいへんでした。
それに比べて泥炭土はパサパサで畑にするにはうってつけでとても扱い易いのです。
ただ難点は食味で、これは肥料や堆肥の投入などで徐々に改善していくしかありませんね。
ところでこのところ解釈改憲で集団的自衛権行使を閣議決定しよう(これが読まれる頃には決定しているかも)という話が出ていますが、どうしても納得がいきません。
戦後70年近く直接日本が戦争に巻き込まれることも外国からのテロに遭うこともなく、そして自衛隊員も誰一人として血を流した者がいなかったということが、この国際社会では全く希有のことであり世界中から賞賛されるべきことで、日本がその名誉や地位を欲するならばそのことで得られる方がどれほど価値あり素晴らしいことかと思う。
中国や北朝鮮などの脅威を挙げ、それに対抗しうる同盟国との軍事的な備えを万全にして、国民の生命、財産を守るのが政治の最大の使命と安倍首相は言う。
武力で安全を得る.....それができたらこの世界イラクやアフガニスタン、ウクライナ、パレスチナ、シリア、スーダン.....の紛争なんかあるはずがないじゃありませんか。
今回粘土の上に泥炭土を敷くという手っ取り早い手法をとりましたが、扱いの難しい粘性沖積土は美味しいものが穫れるけれども作業の楽な泥炭土質ではなかなかそうならないというので、これから食味をどう上げようか新たな重い課題が出てきました。
政府と多数の与党だけで憲法9条のこれまでの解釈を180度変えてしまうことは泥炭土での作物作りに似て国民の民意に沿った美味しいものができるだろうか。
簡単にやればやるほど満足できるものにするには逆に膨大な時と労力が必要になります。
正々堂々9条の改憲をテーマとして国民の審判を問うことなく解釈変更で済ますという安直さは、決して日本の将来に良い結果を残さないような気がします。
投稿者:taka-farm