コメッセージ304号 2021年9月号
うわっ!...またお客さんが来たぞ......駐車場がいっぱいでもう車、入らんぞ.....。
先月8月、お盆休みにかかった14日から本年の”えだまめ”を売り出したところ10時半の開店からすぐに直売所ふらりの駐車場が満杯になり、レジ前にはお客さんの列ができてしまいました。
この数年、うちのエダマメの人気が高まりリピーターの方はもとより、徐々に新規の方も増えて近年は事前に相当数の予約をいただくまでになりました。
一度に大勢の方が来店されるとほんとに小さな店ですから混雑で運営がスムーズに行かないようになりお客様にも迷惑がかかりますので、今まで少しずつ対応方法を模索しつつ来ていたのですがどうにかそのノウハウも出来上がってきたように思います。
これだけ人気が高まったのは生産者にとってほんとに嬉しい限りですが、毎週のように来られる常連客の皆さんが口にすることは「とにかくここのエダマメはうまいんだ」、「ここのエダマメ食べたら他のは食えん」、「こんなうまいエダマメ食ったの初めてだ」という言葉なのです。
私でも確かにビール片手につまみ出したら止まらなくなってしまうのですが、このまさに旬の時期これが当たり前と思って普段食べていたら、これが実は他の人にしてみればこれまで口にしたことがないような絶品の代物だということのようなのです。
エダマメ専用品種と有機質配合の肥料、精米時に出る副産物の米ヌカをふんだんに使い、安易に一般的な殺虫殺菌剤、除草剤を使わないこだわりの作り方を長年続けてきたことの証左として、やはり土はウソをつかず地道な努力の大切さを直接皆さんの言葉(評価)から得られるのは生産者にとっては何ものにも代えがたく、オリンピックでいうところの金メダルかもしれません。
そのオリンピックがなんとか終わりパラリンピックが開催中(9月1日現在)ですがPCR検査の徹底、無観客にしたりバブル方式による大会関係者の隔離とかなんだかようわからんやり方でやるから大丈夫、心配いらないとか言っていた割には懸念されていたコロナの流行がいよいよデルタ株といった強力な変異種の置き換わりによってほんとにヤバイことになってきました。
新規感染者と重症者の多発によって入院すらできず自宅療養を余儀なくされている人が全国で数万人規模いるということで、家庭内感染、子供を含む若年層感染も広がってきていますし自宅で入院待機中に死亡する例が相当数見られるようになってきました。
ここに至り管首相以下、政府の対応はゴテゴテの後手にまわり政権への支持率は30%そこそこの底を切らんとするふがいなさぶりで、3度目になる非常事態宣言乱発下これで受け皿となりうる野党があれば衆院選後即刻退場となるのでしょうがそういう気配すらない。
何とももどかしい状況ではあるわけですけれどミャンマーやアフガニスタンのような非常事態とは別次元のこととして、まだ国民の間には事の深刻さが認識されていないみたいに見えます。
己が金メダルを取るためにアスリートは人知れずどれだけ頑張ってきたか...皆に美味しいねと喜んでもらえる作物を作るため農家はどれほど地道な努力をしてきたか...そして為政者たるものいたずらに巧言に頼ることなく、人々に『今は非常事態だからみんなでガマンし乗り越えよう』と民心に響く説得力ある言葉で訴え、日々の律した行動で範を示しているか.....。
投稿者:taka-farm