コメッセージ318号 2022年11月号
お米の収穫も無事終了し、直売所「ふらり」も3日をもって今期の営業を終えます(ました)。
毎年この時期、冬を目前に控えて気持ち的にも肉体的にもとっても楽になり、なんといっても朝ゆっくりできるのが一番ですね。
営農を息子に委ねる以前は雪の降る前に早朝堆肥の原料になるモミガラを自分のところとJAのライスセンターから、そして畜産農家からは豚糞や牛糞をダンプトラックで何十台も何日もかかって運んで、さらに水をかけてはトラクターで混ぜ合わせて堆肥作りをしたものです。
それらも一段落したあとはほぼ一年分たまった経営簿の記帳を始めなければなりません。
私が20代ぐらいまでは農協の組合員勘定制度のもと年初から借り入れで生産資材の購入、生活費の調達などを始めます....まずは借金から一年が始まるのですね(我が家ではそうでした)。
でうちのようなお米農家の場合は収入は秋の収穫後しかないわけですから、お米の出荷代金(当時は食管制度で全量政府買い上げで全て農協の口座に入る)で精算となるわけです。
黒字で借金の利息を払ったあといくらか貯金ができれば御の字で赤字だとその分をさらなる借金で埋めるのですが、当時の借入金利は10%ぐらいだった!ように思います。
今考えると実に大ざっぱで経営なんていう感覚がそもそも無かったのですが、それではダメだということで農協の集団申告(納税のための経営簿記帳部会)からはずれて個人的に税理士の指導を受けて青色申告を始めてからは上記のように一年分の帳簿記帳が冬場前半の重要な仕事になったという次第で、今期20期目を迎える会社組織へのステップの第一歩となったわけです。
やり始めたころはだんだんと普及し始めたパソコンと会計ソフトに頼らず青色申告の手引きと電卓片手に四苦八苦、手計算の残高試算表の貸方借方が一円の単位で合わず、合わすのに半徹夜
したことも度々でしたが、若かりし頃のいい思い出でもあります。
今は仕分日記帳を付けるだけで総勘定元帳ほか全部の帳簿類が出来上がってしまうのだから、しかも貸し借り残高がピッタリ一致した状態(当たり前ですが)ですのでほんと”楽”ですよね。
それにしても早いものでもう今年も終盤ですが、本当にこの21世紀にあって自分には信じられないような事が世界に、そして日本に起こりました。
2月末に始まったウクライナにおけるロシアの侵略戦争は長期化すると同時に世界中を巻き込み核爆弾使用のアルマゲドン(世界最終戦争=第三次世界大戦)の引き金になるかも....なんていう話がちらちら散見される事態になっていますし、もう一つ、国内にあっては安倍元首相の銃撃事件で、最大級の警護下にありながら世界的にも安全な国だと言われていた日本の国内で元総理大臣という国のトップだった人が改造銃で撃たれて亡くなる....これもとてもショッキングな出来事でしたが、それだけに止まらず反対が多数を占めた国葬実施や旧統一教会がらみの政権が瓦解しかねないような問題を噴出させています。
私にはまだ幼小の孫が5人いて彼らが...『自由人』=勝手気ままにということではなく各自の創造力を働かせて己の世界を作れる人...になってほしいと願っているのですが、軍や宗教、イデオロギーなどによる独裁権力の支配する国では到底望むべくもないことでしょう。
投稿者:taka-farm