コメッセージ244号 2016年9月号
えっ!!!!!!!!....ホタルがいたって?....なんでもっと早く教えてくれないんだ!
8月のコメッセージの裏面(私の娘が書いていて、ホームページ上で見られます)のチェックをし
ていた私は思わずそばにいた息子と娘に声を荒げてしまいました。
後継者の息子も今年で6年目となり水稲の現場作付部門はほとんど任せていて、夕方の田んぼの見
回りも彼がやるようになっていましたので、7月中旬にホタルを発見したことを裏面に掲載したと
いうことのようです。
早速その日の夜、家のすぐ裏の田んぼに見に行ったところ確かに2つ3つと青白く点滅する光を
発見.....ほんとだ!...ほんとにホタルがいる....体中に鳥肌が立つような感激に包
まれました。
それからほぼ毎日のようにお盆頃まで見に行きましたが、数の多少はあっても必ず見つけることが
でき、本当に復活したことを確信することができました。
私が小学生の頃を最後に自宅まわりで見ることはなかったのですから、ほぼ50年、半世紀ぶりの
復活といっても過言ではないのですが、それだけに冒頭のような息子、娘を叱りつけるような口調
になってしまったわけです。
子ども達にすればこれまで生(自然)のホタルをみたことがなかったわけですから、こうしてすぐ
裏の田んぼで見られることの意味合いを理解できなかったのでしょう。
アレっ?!ホタルが光ってるみたいだな~......ぐらいな気持ちでしょうか。
ところで先月はホタルは別としてもリオオリンピック、北海高校、ファイターズやコンサドーレ
の話題、活躍でとっても高揚感を味わった月でしたが、その正反対でとんでもない招かざる客に翻
弄された月でもありました。
よりによって一週間の間に3個の台風がここ北海道に上陸し甚大な被害をもたらしてしまうとい
う、これまで経験したことのない異常な自然災害に見舞われてしまいました。
おまけに月末にも史上初めて東北の太平洋側北部への上陸という4個目の台風もあって、これまで
10年に一度あるかないかという感じだった台風被害、これからはそんなことも言ってられない状
況になるのでしょうか。
幸いなことに当ファームではさしたる被害もなく安堵してはいるのですが、あちこちの水害映像を
見るたび過去の私自身の被災を思い起こしてしまいます。
ホタルの50年ぶりの復活は28年前の平成元年、たった2反の田んぼから始めた無農薬栽培がき
っかけとなりました。
現在、無農薬で6反少々、残りの19haあまりも除草剤は使うものの殺虫殺菌剤は使わないという
方法で栽培していますが、そうした取り組みが報われはじめたのでしょう。
来年、もっと数が増えて田んぼ中にホタルの群舞が見られることを願っています。
自然は正直?、きまま?.....受け身で従順でいる分には十分でなくともそこそこの恵みを分
けてくれますが、欲張って十二分を求めるようになると、とたんに奪いとってしまうようになりま
す。
投稿者:taka-farm