コメッセージ 106号
「はぁ・・・・・・」えらく高く積み上がった雪の山を前にして思わずため息がでます。
我が家の庭先はけっこう広く大きなトラックが入ってきても回れるだけの余裕があるのですが、もうかなり狭くなっていて今冬の大雪は今までで一番かもしれません。
3月は融雪剤散布やハウス周りの除雪など、いよいよ春作業が始まりますのでもう雪は降らんでほしい・・・・・と天に願うのみ。
ところで先月、北広島市内の大曲東小学校に行ってきました。
先生方より昨年2回にわたって当ファームに見学で訪れた4年生の子供たちの発表会が 開かれる旨の案内をいただいたのです。
10年?ほど前、新興住宅地にできた学校で大きな吹き抜けのホールがあり暖かく、40 年ほど前に私が通っていた板葺きの壁でダルマストーブ暖房の小学校とは大きな違いです。
「ほ~っ」と感心しつつキョロキョロと職員室へ、さらに案内され校長室へ。
校長先生とお話をしているとほどなく子供たちが迎えに来て、会場の体育館に導かれます。
おっ、いるいる、150名弱の生徒たちが迎えてくれました。
で、いよいよ発表が始まりましたが、お米に関連したおもしろい名前をつけた32グル ープに分かれてそれぞれがいろんなテーマで行います。
当ファームのことやインターネットで調べたことを模造紙に書いたり紙芝居にしたり、 そのほかパソコンで編集、発表ももちろんパソコンで・・・・というふうに様々な工夫 をして発表するのです。
もちろん個人差は当然あるにせよ全体的にみた場合私たちの4年生の時と比べてみると 、いや、ほんとにずいぶん立派にできるもんだなぁと感心してしまいます。
32組中13組がパソコンを使っての発表というのは、もうそんな時代になったんだなぁ ということを改めて実感した次第・・・・・家庭でのパソコンのあるなしも子供の能力 、学力の向上に、そして将来の就職にまで大きな影響を及ぼすように思えます。
デジタルIT(アイ.ティ=情報関連機器、技術)の中にどっぷり浸っている今の子供 たちと、その入口付近でうろうろしているアナログおじさんの私・・・・このギャップは 大きいよね。
で、2時間半以上にわたった発表が終わった際に、子供たちにはその感想と「農業」の こともちょこっとは考えて応援してねという話をしたのだけれども、後日子供たちから のお礼の作文が届き、それらをみるとまずまずきちんと捉えてくれているなと感じられ るものも多々あって少しは”種まき”できたかな?・・・・・種はやっぱり蒔き続けなければ。
その後、校長室で教頭先生(実は小中学生時代同窓で同学年のN氏!!)と風前の灯火と なりつつある”ゆとり教育”、総合学習、食育などの話題で給食をともにさせてもらっ たのだが、帰りの道々こんな形ででもやらないと生産の現場を子供たちに知ってもらえ ない社会というのは、やっぱりどこかおかしい・・・・・と思ったものです。
話はかわりますが吉野家さんの牛丼、一日限りの復活とかで行列ができてたいへんな ニュースとなりましたね。
涙を流さんばかりに喜んでいる人、牛肉の輸入を再開せよと署名を集める人、車が飛び 込んで店が壊れても営業を続けている様子などが一日中マスコミに流れていました。
吉野家さんにとってはものすごい宣伝になってさぞや喜んだことでしょうが、あそこに までなる社会現象?ってちょっと怖いです。
すっかり牛丼の味(日本中どこでも同じ味?)が舌に刷り込まさっていてもう忘れられ なくなっているのですから。 輸入でコストを安くというのもわからんわけではないけれど、日本だって、ましてや北 海道だって牛は飼っているんですよ。
リスク回避の意味からいっても多少高くつくかもしれないが国内産牛肉使用の割合を何 割かもって、その分少し値段を上げて営業はできないものだろうか。
自国の農畜産業を支えますよというスタンスに立って消費者に理解を求める姿勢で臨めば、決してできないことではないように思うのですが。
これも価格競争という呪縛にとらわれた結果で吉野家さんともどもまわりまわって、結局は消費者・・・・国民が後でツケを払うようなことになると思います。
投稿者:taka-farm