コメッセージ 127号
今年の我が家のメインイベント.....何かあったっけ?と思い返してみると慶弔事では身内の病気入院や親戚に不幸がいくつかあったことなど良い方でないことでのいろいろありましたが、それでもこの時期に無事平穏でいられることは本当にありがたいことと思います。
今春私の叔父が亡くなったのですが、母のすぐ下の弟で母にとっては一番の仲良し、気心も通じ合っていただけにとても辛いことだったようです。
母は11人兄弟姉妹で4番目の3女、弟は5番目の次男でした。
昔は5人、10人兄弟なんていうのはそう珍しくないことで、今の少子化問題なんてうそみたいなもんですね。
その弟のKさんは1957年(昭和32年)単身南米アルゼンチンに渡り、首都ブエノスアイレス近郊に自分の農場を手に入れたという苦労を絵に描いたような人でした。
晩年は4人の娘さんのうち3人を日本で嫁がせ、自身も奥さん(日系人)と連れだって日本で暮らしておりました。
私も叔父が帰国してから幾度かお会いしたのですが、とても元気で明るくどれだけ苦労したかなんて全く感じさせない人でした。
それにしても23歳で移民の道を選択して身一つでゼロからのスタート、おそらく言葉だって話せなかったでしょうが、最後には農場主になったのですから....でもすごいことですよね!....私も亡き叔父のそうした気概の一片でも持ちたいものです。
この一年、上述のような永遠の別れもありましたが、反対に素晴らしい出会いもまたいくつかありました。
コメッセージ3月号で書いたおむすびの佐藤初女さん、全くのゼロから葡萄酒ワイナリーを立ち上げたYさん、北海道指導農業士の草分けのNさん、道東の行き先不透明な酪農郷をその類い希なるリーダーシップで文字通り"楽"農郷に仕立て上げたIさん、58歳にして北海道副知事の職を辞し新規就農、新たな"道"で頑張るAさん....などなど。
こうした方々に共通しているのは他の人々の考え、行動に惑わされない確たる"己"(おのれ)を持っていることでしょうか。
面識ができて、物事の考え方、ライフスタイルなど拝聴すると自分を改めて律する気持ちになります。
唯我独尊では困りものだけど、自分を信じ、他を尊び、人々を引きつける魅力を持ち、自ら行動する....そうした生き様は私に多大な肥やしを施してくれます。
来年当ファームでは直売所の設置を計画しています。
正直言ってお客様に必要とされ喜ばれるものになるかどうか、100%の自信なんて全くありません。
でも某有名動物園のK園長さん曰く「天の時」「地の利」「人の和」を考えたとき、今の自分(タカシマファーム)の置かれている状況に鑑みてやはり今は一歩前へ踏み出す時なんだろうなと思うのです。
う~ん、でも....気持ちは何を成したかより何を成さんと欲したか....ぐらいでいきましょうか。
さて来年は"イノシシ"で猪突猛進ですか....そういえば猪(イノシシ)という言葉が入ることわざでいい意味で使われるものはほとんどないですね。
そしてなにより農作物の被害が甚大で府県の農家にとっては嫌われ者のトップでしょう。
北海道でいえばエゾシカかアライグマかといったところでしょうか。
おおそうだ!先日うちの田んぼでトナカイならぬ角の生えたシカが歩いておったけど来年いいプレゼントを持って来んかいの、サンタさんの代わりに。 どうぞ良い年を。
投稿者:taka-farm